好きだなんて、【完】
なんか風季焦ってるけど…
「あ、見て風季!私数学89点だったんだ!」
「すげぇじゃん!」
「凪くんのおかげだよ〜」
「…あー、兄貴も喜ぶんじゃね?」
少しだけ曇ったように見えた風季の表情
「そうかな?」
連絡してみようかな?
なんて言ってくれるかな。
「しずく…あんた残酷ね」
凪くんのことを考えていると、あーちゃんが複雑そうな顔をして私にそういった。
あまり意味がわからなくてあーちゃんを見つめていると、
「いいんだよ、天野」
なんて風季が切なく笑う。
…全然話についていけないけど、2人は通じ合ってるんだよね?
2人だけの秘密の話があるのかな?
「あ、もう休憩時間終わるじゃん。じゃあね、しずく」
「うん、またね!」
もうすぐ予鈴がなっちゃうから、自分のクラスへ戻っていったあーちゃん。