好きだなんて、【完】

「ただいまー」



家に帰るとシーンとした廊下



あれ、お姉ちゃん帰ってくるって言ってたのに。




「お姉ちゃーん?いるのー?」



早く数学の点数がよかったことを報告したいなぁ。



お姉ちゃんの部屋を開けようとした時、







「静かに」






お姉ちゃんの部屋であるところから出て来たのは凪くんだった。


しー、と人差し指を口元へあてている凪くん




「へ?!凪くん…!私、入る家間違えた…?」



あまりにも浮かれすぎて、ついに家まで間違えてしまったのかな




「いや、合ってる」



今日も淡々と凛と答える凪くん



「じゃ、じゃあ、なんでいるの?」




「つららに事情聴取とか言って呼び出されて来たのに、つららが疲れ果てて寝てたから帰ろうとしてたところ」




「そう、なんだ」



そっか、お姉ちゃんとはよく2人で会ってるもんね。



嫉妬で、気が沈んでしまう。
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