リアルに恋していいですか 〜10年ぶりに再会した超国民的スターに執着されています〜

 ○カフェ(夕方)

 カウンターに頬杖をつきながら、皿を拭く慶介のことを見上げる美奈。

 美奈「慶くん、菜穂子のこと気になってる?」
 慶介「……!」

 わずかに慶介の顔が赤くなるのを見て、美奈はくすっと笑う。

 美奈「はは、図星だ。菜穂子は超美人だし、しっかりしてて面倒見いいし、慶くんともお似合いだと思う!」
 慶介「確かに、素敵な人だなとは思ったよ。でも、彼氏とかいるんじゃ……」
 美奈「確かにモテるけど、今はフリーみたいだよ。最近は誰かと連絡取り合ってるみたいだけど。私、協力してあげよっか」
 慶介「…………いいの?」


 ○菜穂子のアパートの部屋(夜)

 お風呂に入っている間、LiLi2の新曲がスピーカーから流れる。
 菜穂子は目を閉じて、マカロン、ショートケーキ、チーズケーキ、チョコタルトなど、色んなお菓子を想像する。

 お風呂から出たあと、スマホを確認すると、慶介からLIMEが。

 慶介からのLIME『こんばんは。フルーツタルトのレシピです(写真添付)』
 菜穂子のLIME『ありがとうございます。今度作ってみようと思います』
 慶介からのLIME『よかったらだけど、うちのカフェの厨房使ってくれていいよ(絵文字)。美奈ちゃんも一緒に。そしたら直接教えるし』

 髪をタオルで拭きながら思案する菜穂子。

 菜穂子(親切な人。美奈の同僚だから気遣ってくれてるのね)

 菜穂子のLINE『では、お言葉に甘えて』
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