この想いあなたに届け
会場が開く時間になったが、広くんはなかなか帰ってこなかった。

「遅いな…」

私がそう呟いたところでガヤガヤしている会場で誰かに届くわけでもなく、1人ポツリと呟いた。

「あ!来た!来た!」

副顧問の影山先生の声で振り向くともう少しで試合が始まるというのに大げさに腕を振ってこっちに歩いてくる広くんがいた

「遅い!」

「ごめんごめん笑笑お腹痛くて笑笑」

「珍しく緊張?」

「いや、普通にトイレ」

「そっか」
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