青春は、数学に染まる。
かっこいい先生
入学して数日経った、ある日の昼休み。
私と有紗は中庭のベンチに向かっていた。
入学式の翌日に有紗と見つけた快適そうな場所。
中庭って先輩の居場所になっているのかな…?
なんて思っていたが、意外とそんなことは無かった。
昼休みの中庭は予想に反してひっそりとしていた。
この学校は学食やフリースペースがあるから中庭には出てこないのかもしれない。
「あ、あれ」
「ん?」
中庭へ向かう廊下の途中、有紗が遠くを指さして声を出した。
「真帆、あれが伊東先生だよ」
有紗の視線の先には、女子生徒に囲まれた男性教師いた。
黒色の短髪で緩いパーマがかかっている。そして灰色のカッターシャツ。ビシッと締めたネクタイは、まさかの黒色ヒョウ柄。全体的に黒い、あれが伊東先生か。
「本当にかっこいい…」
「あれ? まさか、伊東先生狙う??」
「はぁ!? 有紗ったら私を何だと思っているの。外見だけで人を好きになるほど単純じゃ無いよ」
かっこいいけど、パッと見た感じ軽そう。
伊東先生に纏わりついている女子生徒も、スカート短くして髪も結んでなくてチャラチャラした感じ。ラクダ色のカーディガンを着ているし。
それ校則違反じゃなかったっけ?
全てにおいて、私とは無縁の世界。
少なくともこの1年間は関わらないだろうな。
「…ていうか有紗。何で伊東先生知っているの」
「あぁ。空手部の先輩が教えてくれたんだぁ。伊東先生、部活の顧問はしてないけど実は極真空手の有段者らしいよ」
空手の有段者?
あの見た目で…?
いや、人は見かけによらないとは言うけど。ギャップが凄いな。
「なんというか…かっこいいね」
「ははは! 真帆の顔、真っ赤!」
顔が真っ赤? そんな冗談。
別に、一目惚れとかしていないんだからね。
とか言いつつ。
その後も廊下や職員室で伊東先生を見かける度、ほんの少しだけ…心臓がドキドキした。
私と有紗は中庭のベンチに向かっていた。
入学式の翌日に有紗と見つけた快適そうな場所。
中庭って先輩の居場所になっているのかな…?
なんて思っていたが、意外とそんなことは無かった。
昼休みの中庭は予想に反してひっそりとしていた。
この学校は学食やフリースペースがあるから中庭には出てこないのかもしれない。
「あ、あれ」
「ん?」
中庭へ向かう廊下の途中、有紗が遠くを指さして声を出した。
「真帆、あれが伊東先生だよ」
有紗の視線の先には、女子生徒に囲まれた男性教師いた。
黒色の短髪で緩いパーマがかかっている。そして灰色のカッターシャツ。ビシッと締めたネクタイは、まさかの黒色ヒョウ柄。全体的に黒い、あれが伊東先生か。
「本当にかっこいい…」
「あれ? まさか、伊東先生狙う??」
「はぁ!? 有紗ったら私を何だと思っているの。外見だけで人を好きになるほど単純じゃ無いよ」
かっこいいけど、パッと見た感じ軽そう。
伊東先生に纏わりついている女子生徒も、スカート短くして髪も結んでなくてチャラチャラした感じ。ラクダ色のカーディガンを着ているし。
それ校則違反じゃなかったっけ?
全てにおいて、私とは無縁の世界。
少なくともこの1年間は関わらないだろうな。
「…ていうか有紗。何で伊東先生知っているの」
「あぁ。空手部の先輩が教えてくれたんだぁ。伊東先生、部活の顧問はしてないけど実は極真空手の有段者らしいよ」
空手の有段者?
あの見た目で…?
いや、人は見かけによらないとは言うけど。ギャップが凄いな。
「なんというか…かっこいいね」
「ははは! 真帆の顔、真っ赤!」
顔が真っ赤? そんな冗談。
別に、一目惚れとかしていないんだからね。
とか言いつつ。
その後も廊下や職員室で伊東先生を見かける度、ほんの少しだけ…心臓がドキドキした。