御曹司は高嶺の花に愛を刻む
菜由。
お前もだよな?
今日、何度も、そうじゃないかと思うシーンがあった。
やっぱり、勘違いじゃないな?
俺は、菜由が言おうとした口を押さえた。
菜由は一瞬不安気な顔をした。
でも、俺から言いたい。
「俺から。菜由。好きだ。付き合おう。」
菜由は目を大きく開けたと思えば、パァっと表情を明るくして、人目もはばからず、振り向いて俺の首の後ろに手を回して飛びついた。
「陽平!!私も!!私も!!大好き!!」
良かった。勘違いじゃなかった。
かわいい本当に。
俺も、負けじとぎゅーっと力を込めて抱きしめた。
「菜由。何があっても、もう離さないからな」
「うん。離さないで」
嬉しすぎて、人目も気にせずキスをした。