御曹司は高嶺の花に愛を刻む

「そだね!ははは。私ね、もともとイケメン見ると警報鳴るのよ」

「警報?」

「私の父親ね、私が幼い時に女作ってママと私を捨てて、でてったの。
それがさ、なかなかのイケメンだったわけ」

「それで?」

「だからね、イケメン見ると、どうしても構えちゃって。コイツはろくでなしか?父親みたいに捨てて置いていくのか?って。」

「だからか?最初に、見た目に騙されないぞって言ってたの」

「そう。だから、陽平は、もちろんイケメンだと思ってるけど、ちゃんと陽平っていう人間を知りたかったの」

「俺は、それで合格したわけだ」

「ははは!いや、今思ったらさ、最初から惹かれてたのかも。今までだったら、中身を知りたいなんて思う事もなかったから」

「そうか。」
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