御曹司は高嶺の花に愛を刻む
陽平に手を引かれ、ドアの前まで行く。
そして鍵を差し込んで、回した。

カチャ

あれ?
施錠された?

そして、もう一度鍵を回すと、開いた。

ま、まさか、、、
覗いてただけじゃ、、ない?

手が震える。
こ、怖い。

陽平が、ギュッと私の手を握った。

「俺が先に行く」

そう言って、陽平が玄関に入って、電気をつけた。

私は陽平の後ろから、恐る恐る中を覗く。

ッッッ!?

そこには、扉という扉が全て開けられ、服なども散乱していた。

もちろんやったのは私じゃない。

昨日の夜は、陽平が家に来ていた。
陽平も部屋の異変にすぐ気づく。

「菜由。見るな」
陽平は、すかさず私を抱きしめて視界を遮った。

「陽平、、ぐすん」


その後、陽平が警察に連絡して、一緒になくなった物が無いかの確認作業をした。

幸い、通帳などは全て持ち出していた為大丈夫だった。
ただ、下着が数着と、歯ブラシがなくなっていた。


き、気持ち悪いッッッ。
吐きそう。
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