御曹司は高嶺の花に愛を刻む
あの日、出張から戻り、遅い時間だったし、前の日も遅くまでお邪魔したし、あの日は菜由の所は寄らずに、真っ直ぐ帰ろうかと思った。

でも、やっぱり菜由の顔が見たくて、我慢出来なかった俺は、菜由の元へ車を走らせていた。

あの時、本能に従って良かった。

菜由を途中で見つけて拾う事ができたから。

運が良かったのか、悪かったのか。

菜由はあの日、残業で帰りが遅かった。

犯人と家の中で鉢合わせする事なく済んだのは、不幸中の幸いだった。本当に。

留守だったから犯行に及んだのか、菜由がいてもそうだったのか。

どちらにしたって、犯人を叩き潰してしまいたくなる。

菜由に何かあったら、俺は、、、
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