御曹司は高嶺の花に愛を刻む
「うん!!」

自分の邪念を振り払うように返事をした。

「気合い入ってんな」

なんて、何も知らない陽平はクスクス笑ってる。

いいの。
これで。
陽平が、笑ってくれてるから。

「早く行こう!!」



そして、パークに入れば、さっきまでのネガティブな気持ちなんか嘘みたいにはしゃぐ私。

単純とは私の事を言うんです。

陽平の変わらない笑顔を見れば、すぐに吹き飛ぶんです。

陽平の笑顔が、私の力になるんです。


「陽平!楽しいね!!」

「ああ。最高だな」

陽平はそう言ってニカっと笑って、キスをする。

ここが、人前だという事も気にせず。

でも、嬉しい。

私も、我慢出来ずにチュッとキスを返した。

「お前はダメ」

「何でよ!」
思わず突っ込んでしまった。

「可愛すぎるから」

そんな真剣な顔で言わないでよ。
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