御曹司は高嶺の花に愛を刻む
さっきは、見えなかったけど、お城の前にキャラクター達が勢揃いしてる。

「すごいー!!目の前だぁー!!嬉しいー!!」

音楽に合わせて、ダンスショーが始まる。

いよいよだ!!

皆んなと一緒に声を上げる。

「3....2....1....!!」

すると、1回目とはまるで規模の違う、打ち上げ花火が上がりまくる。
止まることを知らない花火の量に、度肝を抜かれる。

「すごーーい!!ヤバいヤバい!!」

キャラクター達やダンサー達が、また音楽に合わせて踊り出す。

すると、私の一番好きな1匹のキャラクターがダンサーと近づいて来たかと思えば、なんと私の手をとった。


「え!?なに!?かわいい!!いや、違くて!!え!?陽平ー!!」

驚いて騒ぐ私をよそに、ぐいぐいお城の目の前に連れて行かれてしまった。

「ど、どゆこと!?陽平!?あれ!?」

陽平がいない!!

もう、私はパニックだ。

何故か、ギャラリーからは、ヒューヒューと声が聞こえてくる。

「菜由」

陽平だ!!
私は、慌てて振り向いた。
< 171 / 228 >

この作品をシェア

pagetop