御曹司は高嶺の花に愛を刻む
一瞬で、私のイケメン警報が鳴る。

すると、手に握っていた携帯が振動する。

咲季?
何かあった!?
咲季は一人暮らしだ。
一瞬で、心配になった私は
タイミングが良いんだか、悪いんだか。
そんな咲季を思ったらおかしくて
少し口角を上げて笑ってしまう。

とりあえずペコっと会釈をして、電話を手にそそくさと、会場を後にした。


会場から少し離れて電話に出る。

「もしもし?」

「菜由ー。気になり過ぎて電話したぁー」

何だよ。そっちかよ。
ホッとした。

「あはは!咲季ー!ショー、ヤバかったよ?たぶんアーカイブで配信されるから見てみな!」

「うん。今は?まだ会場だった?」

「うん。アフターパーティにいる。でもひとりで来てるの私くらいだよ!咲季ぃー!」

「あはは!ごべんね?まだ、途中でしょ?ほら、戻って楽しんでぎで!
ついでに、いい男でも見つけてきな」

「いい男って、、、」

そして、今さっき声をかけてきた男性を思い出した。
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