御曹司は高嶺の花に愛を刻む


それもそのはず、俺の兄貴はサプライズバカだ。
あれはもう、イタズラに近い。

プロポーズする為に、行き先も告げないでメキシコまで連れて行ったり。

出張だと思わせといて、グアムで挙式を挙げて、そのままハネムーンに連れ回したり。

今のレジデンスだって、ハネムーンで行ったヴィラが麗ちゃんの好みだったからと、急遽ハネムーン中に、間取りやインテリアを塁君に変更させて、完成まで内緒にしたり。

俺は、プロポーズでフロリダに行ったけど、早くネタバラししたくて、我慢するのが大変だった。

「サプライズねぇ、、」
塁君が、またつぶやいてる。
塁君は、さんざん兄貴のサプライズに振り回されてるからな。

「なんだ?恋煩いか?塁」
仁がニヤニヤしながら塁君を見る。

「なんでもねーよ」
ん?こりゃ、恋煩いだな。
クククク。
< 217 / 228 >

この作品をシェア

pagetop