御曹司は高嶺の花に愛を刻む
「俺も、そうして欲しくていた。
実は、こないだ正式に決まったんだ」
「決まったって?」
「うちの会社、デカいし福利厚生はしっかりしてるけど、リアルに子育てとの両立は部署によってはなかなか難しい所があったろ?
特に菜由みたいな、専門職の女性なんかは」
「う、うん」
「だからな、会社の一部に託児所を設ける事にしたんだ」
「うそ!?本当に!?」
「ああ。俺はだいぶ個人的な考えからだったけどな。
菜由と結婚して、子育ての事を考えた時、絶対いるだろ。と思って。
早々に、兄貴に相談してたんだ。」
「兄貴も、そうやって女性が才能があるのに、預ける場所がないとか、時間帯や通勤とかの理由で、泣く泣く辞めていく所を見ていたし。
俺たち以外にも絶対需要がある。そう言って、親父にも話を通して、即許可が降りたってわけ」