御曹司は高嶺の花に愛を刻む
オータムコレクションと、アフターパーティね。

「設楽」

「かしこまりました」

設楽こと、設楽 圭吾(したらけいご)は俺の秘書だ。
コイツは異常に勘が鋭い。
だいたい名前を呼べば今みたいに"かしこまりました"と言って、して欲しかった事をやってのける。

「頼む」

「直ぐにお車の準備をいたします」

やっぱり。
今日俺は車で来てるから、パーティで酒を飲むには、送ってもらいたかったのだ。

「悪いな」

「いえ。」

そして、シルバーフレームの眼鏡をクイっとあげた。

かっこいいよなコイツ。

設楽は、175㎝、痩せ型。
切れ長の鋭い眼孔に、クイっと上がった眉。
髪はオールバックに固めていて一筋だけ前髪が落ちている。
どっかの、堅物執事みたいだ。
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