御曹司は高嶺の花に愛を刻む
俺は、サッとスーツに着替えて、誰にも見つからないように裏口から外へ出て、社用車の白のBMWに乗った。

パーティーか。
正直言って、あまり行きたくない。

今は、女の視線がウザくて仕方ない。

俺には、少し前まで同棲していた彼女がいた。

ヤキモチ焼きで、正直ちょっと気が滅入っていたが、兄貴の結婚を機に、俺も結婚を意識する様になって、ヤキモチは目をつぶればいいか。

逆に結婚してしまえば、うるさくなくなるかも。

なんて思って、あまり深く考えずに軽く結婚の話をしてみた。

「ごめんなさい。私達別れましょう」

、、、、。

「陽平さんは、人を愛せないのよ。少なくとも私達では、うまくいかないわ。陽平さんも気づいてたでしょ?」

自分から話しておいて、別れ話しになった瞬間、安心した俺がいた。

「そうだな。悪い。終わりにしよう」

そんな感じであっけなく、同棲していた彼女とは終わってしまったのだった。
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