御曹司は高嶺の花に愛を刻む
窓際の背の高い丸テーブルに、前かがみになるように肘をのせて、会場に背を向けて1人佇む。

夜景を見ながら、マイペースにドリンクを飲み軽食をとる彼女が見えた。

スラっとした長身に、ヒップラインまでタイトなデザインで、そこから床まで引き摺るロングドレス。

背中は、腰まで大胆に開いているそんなデザインだ。

あんなに、露出していたのか。
前からではわからなかったな。

柔らかそうな色素の薄い髪は、複雑に編み込みが施され、うなじから垂れる後れ毛が何とも色っぽかった。

スパンコールが、ミラーボールに照らされてキラキラと美しい。

思わず彼女の綺麗な背中に、しゃぶりつきたくなり、喉を鳴らした。

ヤバいな。
女に興味が沸くなんて、ここしばらくはなかったのに。

良く見れば、腰の部分に背骨に沿って縦に、ラインの様にワンポイントのレタリングのファッションタトゥーがさりげなく入っているようだった。

外人みたいだな。

裸にして、身体中を見てみたい。
他には何が隠されているのか。

心の中を覗いてみたい。
何を考えているのか。
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