御曹司は高嶺の花に愛を刻む
ガチャ

「何だよ」

全員ニヤニヤして、どうぞとも言ってないのにゾロゾロと入ってきた。

「あれ?彼女いねーじゃん」
仁が言う。

「え?なんだよ」
塁君も続く。

「彼女、呼べよ」
涼太君が言う。


「彼女じゃねぇ。連絡先も知らねぇわ」
不貞腐れながら言った。

「はぁ?お前らそんなとこまで似ちゃうわけ?」
涼太君が呆れたように言った。

「どういう事だよ」

「純平もだったろ。あいつ、麗ちゃんと初めて会った時、必死過ぎて、名前も連絡先も聞かないまま抱き潰したんだぞ?」
涼太君が言う。

塁君は、初耳だったのか白目を向いていた。

「塁ー!!戻ってこーい。ははは。ダメだこりゃ」
仁が、塁君の前で笑いながら手をヒラヒラさせる。
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