御曹司は高嶺の花に愛を刻む
大変!!

これ、私もなった事ある!!

「あそこまで、歩けますか?」

私は、街路樹の周りをぐるっと囲う様にベンチになってる所まで、肩を貸すと、女性を座らせた。

そして、羽織っていた開襟シャツを脱いで、女性のスカートに掛けた。

今は夏だし、クロップド丈のキャミのトップスを着ているから、何も問題ない。

持っていた、ママからもらったあのレースのハンカチを、バッグに入れていたミネラルウォーターで濡らした。

「ちょっとだけ、ごめんなさい」

そう言って、シャツで隠してた膝にハンカチを当てた。

「ハンカチが汚れちゃう!ごめんなさいね?本当に。ありがとう」

その女性は、申し訳無さそうにする。

「いえ!!気にしないでください!!私も、なった事あるんですよ!その時はもっとド派手に転んじゃいましたけどね!!あははは!!」

「あら!!そうなの!?痛かったでしょう?」

「痛いよりも、お気に入りのヒールが折れた事のショックの方が大きくて、、あ!!」

この女性のヒール、、、
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