御曹司は高嶺の花に愛を刻む
クックックッ。

ヤバいな。

俺、めっちゃ好きじゃん。

だから、初めての夜もあんなに熱く抱いたんだ。

本能的に、菜由に惹かれてたんだ。

これか。
全部腑に落ちた。


「菜由。」

「ん?」

「クックックッ。俺。ヤバいわ」

「何が?」

「ドキドキしてる」

「あはは!もう?」

「ああ。なんならずっとだ」

そう言って、菜由の手を握った。

「私もだよ」
菜由も、そっと握り返してくれた。

かわいい、華奢な手だな。
掴んだこの手は、もう離さないかな。
覚悟しとけ。
菜由。
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