運命とか勘弁してほしい！

すると三人の目からハイライトが一瞬にして消えたんだよね。地雷踏んだと思ってももう遅かった。六本の手があたしに伸びてくる。逃げる間もなく、あたしは三人に囚えられた。

「そんな悪いこと言うのはこのお口？冗談でも許さないよ」

あたしの腰に腕を回し、もう片方の手であたしの唇に栞くんが指を当てる。あたしが顔を赤くして言葉を失うと、「チッ！」と草太くんが舌打ちをしてあたしの右手の甲に口付ける。

「えっ！？ちょっと草太くん！！」

手の甲とはいえ誰かにキスをされたことなんて初めてで、あたしの心拍数が上がる。あたしの右手を強く掴んだまま、草太くんは獲物を見つめる猛獣のような目を向けた。

「俺だけを見てろ。俺のことだけを考えていろ。あの女のことを考えるのも禁止だ」

「え〜……」

思考まで支配しようだなんて、あたしに人権はないのか。とはいえそんなこと口にすればさらに怖い目に遭うので、草太くんを無言で睨む。すると今度は彰くんが動いた。