私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
出会いは衝撃的で
午前7時のバスは当たり前のように混んでいる。

今日は、昨日の残業で疲れているのか頭痛がひどくて。

大丈夫。大丈夫だから、自分。

ちゃんと病院にも行った。

処方して貰った薬もある。

それでも、私は薬を口に運べない。

会社の近くのバス停で降りて、近くの小さな公園のベンチに座る。


薬を持つと、手が震え始めた。


蘇《よみがえ》るのは、幼少期の消毒液の匂いが蔓延《まんえん》した病室の記憶。

もう社会人なのに、私はどうしてこんなにも駄目なんだろうか。
< 1 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop