私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
次の日の朝、私はいつも通り会社の近くのバス停で降りた。

バス停の向かいにはあの公園。

私は会社に向かって歩き出そうとしたが、足を止めた。


本当に待ってないよね……?


私は公園の入り口が見える場所へ移動する。

私があの日座っていたベンチに誰かが座っている。

顔まではよく見えない。

私は顔が見える所まで、そっと静かに移動しようとすると……


「玲乃?」


「きゃぁ!」


後ろから突然声をかけられ、驚きで声を上げる。

「亮弥さん!?」

先ほどのベンチに目を向けると、全く知らないスーツの男性が座っていた。

うう、心配して見に来なければ良かった……
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