私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
デート
亮弥さんと出かける日、私は少しだけ早めに起きた。

服を着替え、メイクをして、髪型をセットする。

のんびりと朝食を食べ、本を読みながら時間を潰すと、時計は10時を指していた。

約束の11時までは時間があったが、私は早めに出かけることにした。

待ち合わせ場所はショッピングモールなので、時間を潰すのは簡単だろう。

しかし……


「亮弥さん、なんでもういるんですか……!?」


「玲乃と出掛けられるのが、嬉し過ぎてね?」


そうだった……亮弥さんは、こういう人だった……。

「もし私が時間通りに来てたら、待ちぼうけする所でしたよ!?」

「玲乃を待つ時間は楽しいから、どれだけ長くても大丈夫だよ」

「それは私が申し訳ないので、これからはちゃんと時間通りに来て下さい!」

「次があるってこと?」

「もしもの話です……!」

亮弥さんはいつもよりテンションが高く、本当に嬉しそうに話している。
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