私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
手を繋いだまま、一時間ほどショッピングを楽しんだ私たちは、近くのフードコートで休憩をする。

その時、初めて亮弥さんが手を離してくれた。

「玲乃、飲み物を買ってくるから、適当に座ってて」

私は席に座ると、自分の頬に触れてみる。

自分で触っても熱くなっているのが分かった。


その時、急に頭がズキンと痛んだ。


久しぶりの頭痛だった。

医者に処方された薬も持って来ている。

それでも、毎回亮弥さんに頼るような自分にはなりたくなかった。

私は水を買ってきて、席に座り直す。
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