私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
「何するんですか……!?」

私は大きな声で叫ぶように問い詰める。

すると、男性は急に私に頭を下げる。


「ごめん、薬を飲ませる方法が思いつかなくて……強引だった」


先ほどの勢いがなくなり、出会った瞬間の好青年に戻ったようだった。

「それで、頭痛はどう?」

飲んだ瞬間に薬が効くはずがない。

「まだ治りません……」

「じゃあ、嫌かもしれないけど薬が効き始めるまで、そばに居させて。会社の時間は大丈夫?」

「今日は早く家を出たので……高瀬さん……は大丈夫なんですか?」

「あはは、優しいね。急にキスされたのに、俺の心配をしてくれるの?」

「っ!じゃあ、しません……!」

「俺も時間は大丈夫だから気にしないで。それより、亮弥って呼んでよ」

男性は、急にまたチャラい感じに戻ってしまう。
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