拾われデザイナーと魅惑のランジェリー 〜副社長は名ばかり婚約者を溺愛中〜
崇臣さんと徒歩で帰宅した。あの高級車に乗るのかと思っていたが、この距離なら歩いた方が断然早い、と笑われてしまった。
崇臣さんは本当に、オフィスタワーから見えたレジデンスの中に入っていく。入り口はどこかの高級ホテルのようで、入った瞬間コンシェルジュさんたちにお辞儀されてしまった。
崇臣さんは私を連れてエレベータへ。本当に35階で降りると、彼の持っていたカードキーで部屋の扉が開いた。
「うわぁ、広い」
私の住んでいた寮と比べたら、きっとこのリビングダイニングだけで3倍はある。
「すごいですね! 追いかけっこできちゃう」
「無駄に広いだけだよ」
崇臣さんはそう言うと、リビングダイニングを越えて廊下へ。廊下の先は、右に扉が一つ、左に二つ、突き当りに一つ。右の扉がお風呂だと案内すると、左手前側の扉を開いた。
「ここが、琶月のアトリエ」
目を見張った。
寮の部屋にあった作業台とトルソーが、そのまま置いてある。さらに、今までなかった作業椅子まで置かれている。
壁面はストック棚のようになっており、今まで床に散らばっていた布やデザイン画が丁寧に収められていた。おまけに、窓の外には東京タワーが見える。
「すごい! 本当にありがとうございます!」
部屋の中に入ろうとして、背後から肩を押さえられ止められた。
「もう一部屋、あるから」
「へ?」
「琶月の寝室だよ」
「寝室もあるんですか!?」
「もしかして、一緒に寝ると思ってた?」
崇臣さんの言葉に、ビクンと大きく肩が震え、顔が熱くなった。
「そこまで考えが及ばなかっただけです!」
「ふうん?」
崇臣さんは私の顔を見て、意地悪く笑った。
崇臣さんは本当に、オフィスタワーから見えたレジデンスの中に入っていく。入り口はどこかの高級ホテルのようで、入った瞬間コンシェルジュさんたちにお辞儀されてしまった。
崇臣さんは私を連れてエレベータへ。本当に35階で降りると、彼の持っていたカードキーで部屋の扉が開いた。
「うわぁ、広い」
私の住んでいた寮と比べたら、きっとこのリビングダイニングだけで3倍はある。
「すごいですね! 追いかけっこできちゃう」
「無駄に広いだけだよ」
崇臣さんはそう言うと、リビングダイニングを越えて廊下へ。廊下の先は、右に扉が一つ、左に二つ、突き当りに一つ。右の扉がお風呂だと案内すると、左手前側の扉を開いた。
「ここが、琶月のアトリエ」
目を見張った。
寮の部屋にあった作業台とトルソーが、そのまま置いてある。さらに、今までなかった作業椅子まで置かれている。
壁面はストック棚のようになっており、今まで床に散らばっていた布やデザイン画が丁寧に収められていた。おまけに、窓の外には東京タワーが見える。
「すごい! 本当にありがとうございます!」
部屋の中に入ろうとして、背後から肩を押さえられ止められた。
「もう一部屋、あるから」
「へ?」
「琶月の寝室だよ」
「寝室もあるんですか!?」
「もしかして、一緒に寝ると思ってた?」
崇臣さんの言葉に、ビクンと大きく肩が震え、顔が熱くなった。
「そこまで考えが及ばなかっただけです!」
「ふうん?」
崇臣さんは私の顔を見て、意地悪く笑った。