拾われデザイナーと魅惑のランジェリー 〜副社長は名ばかり婚約者を溺愛中〜
「ねえ琶月、皆に伝えてもいい?」
耳元で不意に囁かれ、身体がピクリと震えた。
「へ? あ、はい」
何のことかは分からないが、適当に相槌を打つ。すると崇臣さんは私の腰を抱く腕に力を入れた。
「私事なのですが、先日彼女にプロポーズをし、晴れて婚約者になりました。今後も琶月と私を、どうぞよろしくお願いいたします」
それ、今言う必要ある!?
ぎょっとして見上げたけれど、彼はニコニコと笑うだけだ。
「婚約ってことは、桜倉さん一緒に住むんですよね? いいなぁ、大手の副社長だし格好いい」
と誰かが言えば、
「桜倉さん、やっと寮出ていくのか。正直夜中のミシン音、うるさいと思ってたんだよね。仕方ないとは分かっていたけど」
「あー、私も! それにあの部屋、誰が掃除するんだってずっと思ってたんですよ。でも、婚約者さんがいるなら今後は安心ですね」
と、私に対する不満が次々飛び出して。
「あの、今までごめんなさい!」
頭を下げれば、皆がケラケラ笑いだし、隣で崇臣さんまでもがクスクスと笑い出す。
「なんかすみません……」
「いいじゃない、これを機に一緒に住もうか。部屋は余ってるから、アトリエも作れるよ」
アトリエ……!
夢のような言葉に、見上げれば優しく微笑まれる。
「わー、相思相愛」
「桜倉さんさっさと一緒に住んであげてー」
なに、この皆の謎の団結力。
耳元で不意に囁かれ、身体がピクリと震えた。
「へ? あ、はい」
何のことかは分からないが、適当に相槌を打つ。すると崇臣さんは私の腰を抱く腕に力を入れた。
「私事なのですが、先日彼女にプロポーズをし、晴れて婚約者になりました。今後も琶月と私を、どうぞよろしくお願いいたします」
それ、今言う必要ある!?
ぎょっとして見上げたけれど、彼はニコニコと笑うだけだ。
「婚約ってことは、桜倉さん一緒に住むんですよね? いいなぁ、大手の副社長だし格好いい」
と誰かが言えば、
「桜倉さん、やっと寮出ていくのか。正直夜中のミシン音、うるさいと思ってたんだよね。仕方ないとは分かっていたけど」
「あー、私も! それにあの部屋、誰が掃除するんだってずっと思ってたんですよ。でも、婚約者さんがいるなら今後は安心ですね」
と、私に対する不満が次々飛び出して。
「あの、今までごめんなさい!」
頭を下げれば、皆がケラケラ笑いだし、隣で崇臣さんまでもがクスクスと笑い出す。
「なんかすみません……」
「いいじゃない、これを機に一緒に住もうか。部屋は余ってるから、アトリエも作れるよ」
アトリエ……!
夢のような言葉に、見上げれば優しく微笑まれる。
「わー、相思相愛」
「桜倉さんさっさと一緒に住んであげてー」
なに、この皆の謎の団結力。