恋の病に、堕ちてゆく。
私たち2人のためにイルカショーを開いてくれて、前方席で堪能した。

キュートで、パフォーマンスは圧巻でずっと見ていられる。

「凄い!」

思わず感嘆の声が漏れた。

3匹のイルカが華麗な技を披露しながら、水を駆ける。

イルカが高く高くジャンプし、着水すると勢いよく水飛沫が上がる。結構な量の水滴が飛んでくるが、気にならないほどに目が釘付けになった。

「可愛い!」

いつもイルカショーは観客で溢れているから、こんなに近くで見れたのは初めてだった。


輪っかの小道具を潜った後、締めくくりにに盛大なジャンプを披露してショーは終了になった。


「結構、濡れたね」

ハンカチを取り出して、青波は私の髪を拭いてくれた。
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