恋の病に、堕ちてゆく。
青波たちにその気があれば、寝ている間に私の息の根を止めることは簡単なのだろうな。

「四季がなかなか解放してくれなくて。困ったものだよ」

「そうですか」

どんな話ですか?と聞いても、はぐらかされるか教えられないと言われるだけだろう。興味ないフリをして、話を終わらせる。

ふと隣りのベッドを見ると、枕元に水色のイルカ置いてあった。ただそれだけのことなのに、頬がにやけてしまう。


「さ、朝ご飯にしよう」

「はい!」

綺麗に焼かれたオムレツと、トマトとレタスを挟みマヨネーズをかけたトースト。ティーポットから注ぐ紅茶も用意されていて、茶葉の香りが漂う。

大我も料理が上手いんだ。彩りもいいし、おしゃれな朝食すぎるよ。2人の奥さんになる人はハードル高いだろうな…。
って、そんなことどうでもいいよね!余計なお世話だし!
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