恋の病に、堕ちてゆく。
「これ、青波の大切なものよ」
「はい。贈り物だって聞きました」
「妹さんからもらった大切なものだから、失くしちゃダメよ」
「え?それって、形見ってこと…?」
驚いて身体ごと先生の方に向き直ると、先生の方が驚いた顔をしていた。
「妹さんのこと、聞いたの?」
「はい。昨日、話してくれました」
大きな目がさらに見開かれる。
驚いてる?
そうだよね、誘拐犯が自身の情報を語ることは普通でないよね。
「…そう。消毒するから、前を向いて」
「はい」
青波を疑うわけではないけど、先生の反応からすると妹さんが亡くなっているという話は本当なんだ。
これだけは私を懐柔するための作り話のほうが良かったな。
「はい。贈り物だって聞きました」
「妹さんからもらった大切なものだから、失くしちゃダメよ」
「え?それって、形見ってこと…?」
驚いて身体ごと先生の方に向き直ると、先生の方が驚いた顔をしていた。
「妹さんのこと、聞いたの?」
「はい。昨日、話してくれました」
大きな目がさらに見開かれる。
驚いてる?
そうだよね、誘拐犯が自身の情報を語ることは普通でないよね。
「…そう。消毒するから、前を向いて」
「はい」
青波を疑うわけではないけど、先生の反応からすると妹さんが亡くなっているという話は本当なんだ。
これだけは私を懐柔するための作り話のほうが良かったな。