恋の病に、堕ちてゆく。
助けて、お母さん。お父さんーー。

「助けて!!!!」

大声で叫ぶ。

お願い、助けーー。



「おっ、起きたか」


切迫詰まった私とは正反対の、のんびりとした声が耳に響いた。


いつの間にか閉じてしまっていた目を開けると、真っ白な天井が広がっている。


「夢?」

「どんな夢を見たの?」


いいや、違う。
夢じゃない。

ベッドに横たわる私を覗き込む見知らぬ男が、これは現実だと告げていた。


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