恋の病に、堕ちてゆく。
お昼ご飯を食べて、青波と映画を見た。

今日はコメディで、思わずクスリと笑ってしまう。

もう脱走する考えは捨てたので、リラックスして映画を見れた。私が此処にいなければ、父が私を見つける術がなくなってしまうから。

「はははっ、」

涙を浮かべて青波も笑っている。

お父さんがなんのために監視されているのかは分からないけれど、今は待つしかない。

面白い映画を見て、勉強をして、今は身体を休めることが最優先だ。お父さんが助けに来てくれた時に全力で逃げれるようにしておかないとね。


恋人同士が痛快に冬の寒い海に飛び込んだ。好きな人となら、なんでもできるのかな。無敵になれるのかな。


「あなたは、先生と恋人なの?」


お節介な問いを投げかけられるくらい、私の心は落ち着いていた。
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