恋の病に、堕ちてゆく。
「四季、勝手なことを言うな」

腕組みをした大我が入口から睨んでいた。
今日も大我はトレーナーのフードを被っていた。

「えー」

口を尖らせて抗議する四季に対して、大我の眉間のシワが深く刻まれる。

「部屋にずっと居てもさ、健康にも悪しい、気分転換も必要じゃない?」

「青波の許可をとってから、口に出せと言ってるんだ。ほら、来い」

「ちぇ。加奈ちゃん、また来るね」


顔の近くて手をひらひらさせて、四季は部屋を出ていく。

待って、顔と手の大きさがほとんど変わらなかったんだけど!?小顔すぎるでしょ…横に並びたくない。


「それと、四季は20歳だ。騙されるな」

そう言い残して大我はドアを閉めた。

「え?」

私よりも4つ年上?
嘘でしょ?16歳でも違和感なかった。童顔なんだ…。
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