恋の病に、堕ちてゆく。
嵐のような人だった。結局、外出は無理そうだ。まぁ当然ですけど…どこの誘拐犯が外へ出ることを許すというのだ…。後、動きがあったとか言ってたけど、どういう意味だろう?

それにしても音を立てずに近付かれて驚いたな。私が窓の外に気をとられ過ぎたのかな?


「疲れた…」

大我に続いて、四季も同じ部屋にずっと一緒に居るのは無理だろうな。

青波は一緒に居るとドキドキさせられるし、脅されもするけれど、大我のようにずっと険しい顔をしているわけでないし、四季のように賑やかなわけでもない。話し方も落ち着いてるし、映画を見て笑ってくれるし。料理の感想を述べれば微笑んでくれる。

って、何考えてるんだろ。

「さ、早く勉強しよう」

良かった。此処が深い森の中とかではなくて。
民家であればお父さんだって容易に助けに来れるはずだ。
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