幼なじみの不器用な愛し方
「ヘンな顔」


不敵に笑って、有斗が満足そうに言う。


……は、はぁぁぁ!?

ヘンな顔って……変な顔って! あんたがそうさせてるんでしょう!?

それなのに、言うに事欠いて、ヘンなカオ!?


「あいつは知らねーカオだな」


ふふんと満足そうに鼻を鳴らして、一体この男は何を言ってるんだ?

首を傾げるあたしに、有斗がぱっと手を離す。


「さっさと飯食えよ。食ったらゲームしようぜ」


ソファーに戻りつつ、有斗が背中越しに言う。

自由なその物言いと振る舞いに、あたしは呆気に取られてうまく言葉を返せなかった。


わからない。

長らく幼なじみをやってきて、誰よりも有斗のことをそばで見てきた自覚はあるけれど。


気分屋すぎないか!?

未だに理解できないでいる一面に、あたしは頭を抱えるのだった。




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