幼なじみの不器用な愛し方
「2泊3日ってことは、3日間ご飯いらないってことだよね?」

「うん。最終日も遅くなるから、近藤さん達と食って帰ってくる」

「了解」


そっか、明日から有斗いないんだ。

撮影で沖縄かぁ。相変わらずすごいなぁ。


「あたしも明々後日は遅くなるし、夕飯はそうめんとかで済ませちゃおうかなー」

「明後日、なんかあんの?」

「うん、実行委員の集まり。もうすぐ中間テストだから、その前に一度集まることになってんの」


前回は初回で、ほぼオリエンテーションだけだった。

各クラスの代表が挨拶して、先生から今後の流れの説明を受けて。

その流れのまま、3年目ということもあり先生や同級生の指名によって委員長を仰せつかったわけだけれど。

3年生ということは受験生なわけで、体育祭が秋にあったなら引き受けられたかわかんないなぁ。


「ふーん」


スマホから視線を上げることなく、さして興味なさげなテンションで返答が来る。

世話の焼ける幼なじみが、明日から留守にするらしい。



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