幼なじみの不器用な愛し方
スマホが震えたのは、翌日のお昼休みのこと。

メッセージアプリが通知を受け、画面を確認すると有斗の名前が表示されていた。


「写真……?」


お弁当を食べていた手を止め、アプリを開く。

と、凛々しい顔をしたシーサーの写真が一枚、送られてきていた。

どこかの建物の前にどんと構える、立派なシーサー。


沖縄満喫してるなーなんて思いながら、お弁当に入っていたたまご焼きを口に運んだ時、再びスマホが震えた。


【美月、そんなとこで何してんの?】


……はぁあぁぁ!?


「みーちゃん、どうしたの?」


表情を険しくしたあたしを、心配そうに見つめる結子。

そんな彼女をよそに、あたしは勢いのままにアプリの電話マークをタップした。


『もしもし』


聞き慣れた呼び出し音が数回流れた後、耳元で響いた声は少しの笑いを含んでいた。

電話の向こうでどんな顔をしているのか簡単に想像がついて、あたしは眉間のシワをさらに深くする。
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