元カノ
ある日、結婚の挨拶をしに、心太の家に言った。

「順番が逆じゃない?」

心太の母親は眉をひそめている。

「避妊はしたけど、失敗したねん」

嘘のようだけど、本当の話だ。

「え~!
そんな事ある!?」

「実際にそうなったねんから、しゃーないやんけ」

心太がイラついているのがわかったが、詩生里は何も言えない。

「詩生里、オカンを説得するで、俺の部屋に行っといてくれ」

詩生里は何も言えず、立ち上がり、リビングを出た瞬間、

「なんで心月(みづき)ちゃんじゃないの?
結婚するならあの子がよかったわ」

母親の声が聞こえて、詩生里は胸が苦しくなった…。

どこにいても、元カノがついてくる。


なんやの?
あたし、神様に嫌われるような事した?

当然、神様からの声は聞こえず、詩生里は心太の実家の廊下で倒れた‐。
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