元カノ
元カノ
心太(しんた)は仕事中も、何故か胸がザワザワしていた。
「すいません、今日は早退します」
いてもたってもいられなくて、心太は就職して初めて会社を早退した。
家に帰ると、詩生里(しおり)は床に倒れていて、左手首からは出血があった。
…あんだけ言ったのに、切ったんか。
裏切られた気持ちになり、
‐「またやったの…?
なんで?
もうせーへんって言ってたやんけ!」
つい強い口調になってしまう。
だけど詩生里は、
「…みっちゃんって誰?」
虚ろな目でそう言った。
「どこでその名前を…」
「シン君の携帯」
「!!
勝手に見たの!?」
「ねぇ、誰?」
「…元カノ」
「まだ好きなん?」
「…いや、そんなんじゃない」
「じゃあ、連絡先消せるよね…?」
詩生里は、心月の連絡先を消したのを見届けると笑った。
「すいません、今日は早退します」
いてもたってもいられなくて、心太は就職して初めて会社を早退した。
家に帰ると、詩生里(しおり)は床に倒れていて、左手首からは出血があった。
…あんだけ言ったのに、切ったんか。
裏切られた気持ちになり、
‐「またやったの…?
なんで?
もうせーへんって言ってたやんけ!」
つい強い口調になってしまう。
だけど詩生里は、
「…みっちゃんって誰?」
虚ろな目でそう言った。
「どこでその名前を…」
「シン君の携帯」
「!!
勝手に見たの!?」
「ねぇ、誰?」
「…元カノ」
「まだ好きなん?」
「…いや、そんなんじゃない」
「じゃあ、連絡先消せるよね…?」
詩生里は、心月の連絡先を消したのを見届けると笑った。