夢の外でも君の隣に
そう言いながら芽生が小走りで私の席まで来た。

後ろには莉心と遥花もいる。みんな手にはシャーペ

ンやボールペンを持っているから、あみだくじに名

前を書いてきたんだろう。

「あとどれくらい空いてるとこある?」

と私が3人に聞いてみると、

「あと7個くらいだったかな?」

「それくらいだった気がするー」

「でも今日1人休みだったから実質6個にならな

い?」

と口々に教えてくれた。

「ありがと!そろそろ書きに行ってくるから芽生、

シャーペン貸して!今度こそ良い席取ってやるぞー

ー!!!」

そう言いながら勇み足で教卓まで進むと、クラスで

賑やかな男子達が集まってワイワイと盛り上がって

いた。
< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop