病弱プリンセス 〜ギャップ萌え男子は溺愛中。〜
「あ、あのすみませっ……」

あぁ〜。顔が熱い……。
もはやパニック……!
きっと赤くなってるよね…。

《じーっ》

黒羽さん、こっち見てる??

視線が怖い……。女子が嫌いなら嫌だっただろうし謝らないとっ。

「手が当たった。悪い。」

「こ、こちらこそすみません……!」

「………。」

き、気まづっ。怖いっ。さっきの夏目さんでさえ、ちょっと気まづかったのに、こんなの耐えられない……。

…まだ、顔が熱いな。

ーーー

ん……おかしいな。顔の熱さが戻らない……。

さっきのせい……?さっきのはエレベーター乗ってすぐだし、もう10階越えたからさすがに戻るはずだよね……。

頭がぼーっとする。心拍数も上がったまま。

発作は治まったはずなのに……。
熱かな…。

もうすぐでつくから大丈夫…。部屋に戻って薬のも……。

《ポーン、ウィーン》

あ、開いた。早く、戻らなくちゃ。

「う、ぅん…。」

長いなー。廊下。まさかこんなところで大きな寮のデメリットがあるなんて……。

ーーー

《ピピッ、ガチャ》

つ、ついたぁ…。
頭がずきずきしてクラクラする。熱、高いな…。

中に入らないと…。

あ、れ、………

《バタッ》

「っ…!?ゔぅっ……。」

冷たい床がほっぺに当たって、自分が倒れたことを伝える。

あ…。もう無理…。

視界が真っ暗に……。

ーーー

《タッタッタッ……》

「えっ…!?………おい。しっかりしろ…おい…」
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