たとえば、こんな人生も②
「……私で、いいんですか?」
手放せないって解っているのに
いざ、決定的な言葉を口にするとなったら
尻込みして
気弱な言葉が口から突いて出る
本当に、家族になるのを受け入れられるくらい
好きでも
この人にはもっと他に
ふさわしい人がいるんじゃないかと
まだまだ考え方も物事の捉え方も、幼い自分
そんな自分が、この人の傍にいていいのかと
心の片隅に、小さく
けど、確かにずっと存在していた気持ちが
顔を覗かせて、私を悩ませる
けど、いつきさんは
私の抱える不安や迷いも全部
まるごと受け入れる
「きみじゃなきゃ、俺は無理」
「きみがいいし
きみにも、俺がいいって言ってもらいたい」
「俺を、選んで欲しい」
優しい笑顔を浮かべながらも
声音も眼差しも、真剣なまま
いつだって、対等な立場で、目線で
この人は真っ直ぐ私を見る
その度、私の心は激しく揺れて
心を掴まれ、離れられなくなる
…。
「……いつきさんが、いいです」
「いつきさんじゃなきゃ、だめです」
その手をぎゅっと握れば
応えるように、握り返してくれる
この人のそばにいたい
心の中で
どれだけ迷って、悩んだって
自分に向けられる笑顔を前にしたら
結局、その答えにたどり着く
手放せないって解っているのに
いざ、決定的な言葉を口にするとなったら
尻込みして
気弱な言葉が口から突いて出る
本当に、家族になるのを受け入れられるくらい
好きでも
この人にはもっと他に
ふさわしい人がいるんじゃないかと
まだまだ考え方も物事の捉え方も、幼い自分
そんな自分が、この人の傍にいていいのかと
心の片隅に、小さく
けど、確かにずっと存在していた気持ちが
顔を覗かせて、私を悩ませる
けど、いつきさんは
私の抱える不安や迷いも全部
まるごと受け入れる
「きみじゃなきゃ、俺は無理」
「きみがいいし
きみにも、俺がいいって言ってもらいたい」
「俺を、選んで欲しい」
優しい笑顔を浮かべながらも
声音も眼差しも、真剣なまま
いつだって、対等な立場で、目線で
この人は真っ直ぐ私を見る
その度、私の心は激しく揺れて
心を掴まれ、離れられなくなる
…。
「……いつきさんが、いいです」
「いつきさんじゃなきゃ、だめです」
その手をぎゅっと握れば
応えるように、握り返してくれる
この人のそばにいたい
心の中で
どれだけ迷って、悩んだって
自分に向けられる笑顔を前にしたら
結局、その答えにたどり着く