私の隣にいるのは…
ときにはすぐに追い付いた。



「とき!待ってよ!急にどっか行かないで!ねえ!ときってば!!」

「さのさ、俺が、さののこと…」

「え?」


思わず、声が出た。

私が、なに?

でも…



「やっぱ、なんでもない…」


ときはまた、黙り込んでしまった。

私はその空間に耐えきれなくなって話してしまった。

「あ、のね、私、結婚するんだ。学生婚」

「え?」


びっくりしたようなとき。

こう言ったら、ときは止めてくれるんじゃないかって、思っちゃったんだ。



「だから、学校転校するの…」

「う、そだろ!?」

「ううん、ごめんね…」 


何に謝っているのかはわからない。

でも、ただただすごく、切なくなって…

私はときが『行くな!』って言ってくれるのを、期待してたんだね。

でも…
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