私の隣にいるのは…
「遅れてごめんねっ」
さのがそう言った人物は、どう見ても男だった。
そして、俺が長年目の敵にしてきたやつ。
俺はその場で呆然とした。
「いいよ、俺も今来たとこだし」
なんだよ、こいつ。
なんて思いながらも必死で口を動かす。
「は?男?友達じゃなかったのかよ!?」
「男友達っていうのがあるのよ?ボーイフレンドって言うね」
「いや、それ彼氏って意味だから。単語でわけて判断すんな」
それどころじゃねーのに、さのがバカすぎて思わず反応しちまう。
でも、さののその発言はバカな訳じゃなくて…
そう、ある意味本当だったんだ。