辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
 ラース達もそうだけれど、リティカもイレネもエプロンをつけている。リティカが着用しているのはロザリアのもので、イレネにはエルの分を貸した。
「わ、私……厨房に入ったことってなくて……」
 と、困った様子のリティカ。
 普通の貴族令嬢は、自分で料理をすることはないし、お菓子を作るのもごく一部。厨房に入ったことがない人の方が多いはず。
「だいじょーぶ。エルが全部教えます!」
 辺境騎士団の面々にも、必要があればエルが料理を教えた。「左手は猫さんにして食材を押さえる」と教えたら、ずいぶん笑われたっけ。
「悪いな、リティカ嬢。辺境伯家はこうなんだ。もし、リティカ嬢がうちに来てくれるのなら、時々料理当番をすることになるかもしれない」
「料理当番……」
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