辺境騎士団のお料理係！～捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります～ 2

　やんわりとロザリアが口を挟んでくれて、エルはほっとした。
　王妃は、他の貴族の子供達の前でもああやってハビエルが駄目な子だとでも言っているような発言を繰り返しているのだろうか。
（……それって、あまりよくないと思うんだけど）
　王妃の側にいるのはあまりよくないような気がして、その場を離れることにした。
「エル、お花を見てきます！」
　王宮の庭園に咲く花は、王国でも有数の庭師達が丹念に手入れをしているので、どこよりも見事な花を見ることができるのだ。
　お花が見たいと言えば、その場を離れても不自然ではないだろうと、テーブルから離れることにした。
　だが、王妃がまた余計な一言を挟んでくる。
「ハビエル、エル嬢と一緒に遊んでらっしゃい」
「王妃様、エルは一人で大丈夫――」