辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
エルは仁王立ちしてクレオを睨みつけた。アルドですら逃げ出そうとはしなかったのに。最初の頃は、やる気が旅立っていたけれど。
「クレオ、まさか脱走するつもり? 脱走は駄目よ?」
「べ、別に脱走なんか……王都が懐かしかっただけで」
もごもごとクレオは口にした。
「王都が懐かしいってどういうこと?」
重ねて問えば、クレオは視線をそらす。悪いことをしているという自覚はあったらしい。
「だって、明日には辺境伯領に戻るだろ? あっちには何もないし……ちょっと王都を見て回るぐらい……」
「お父様、出かけちゃだめって言わないでしょ?」
「時間が足りないんだ。ちょっとそこまで行ったら、もう帰らないといけない」
「クレオ、まさか脱走するつもり? 脱走は駄目よ?」
「べ、別に脱走なんか……王都が懐かしかっただけで」
もごもごとクレオは口にした。
「王都が懐かしいってどういうこと?」
重ねて問えば、クレオは視線をそらす。悪いことをしているという自覚はあったらしい。
「だって、明日には辺境伯領に戻るだろ? あっちには何もないし……ちょっと王都を見て回るぐらい……」
「お父様、出かけちゃだめって言わないでしょ?」
「時間が足りないんだ。ちょっとそこまで行ったら、もう帰らないといけない」