辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
いや、前世では見ていなかったものが見えた。向こう側から飛び上がったのは巨大な魚。マグロよりも大きい。
「あれがストームサーモンよ」
ネーネは飛び出てきた魚を指さす。
比較対象がないからよくわからないけれど、エルの知っている鮭よりずいぶん大きいような。あんなに大きな魚がこんな沿岸まで来るなんて、魔族領の生態系はエルが知るものとは大きく違っているみたいだ。
「……エル様、あっちに行きましょう!」
不意にネーネが声をあげる。はっとして見たら、海の水がぶくぶくと盛り上がっていた。まるで、大きな生き物がそこにいるとでも主張しているみたいに。
「ネーネ、魔物か?」
「そう、魔物! おかしいな、この時期には出ないはずなのに……!」
「あれがストームサーモンよ」
ネーネは飛び出てきた魚を指さす。
比較対象がないからよくわからないけれど、エルの知っている鮭よりずいぶん大きいような。あんなに大きな魚がこんな沿岸まで来るなんて、魔族領の生態系はエルが知るものとは大きく違っているみたいだ。
「……エル様、あっちに行きましょう!」
不意にネーネが声をあげる。はっとして見たら、海の水がぶくぶくと盛り上がっていた。まるで、大きな生き物がそこにいるとでも主張しているみたいに。
「ネーネ、魔物か?」
「そう、魔物! おかしいな、この時期には出ないはずなのに……!」