辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
 クレオも後方に尻もちをついた。
「わわわ、クレオ、クレオこっち!」
 ぴょんぴょん跳ねながらエルが手を振る。クレオはここでエルの側にいればいい。
「……え?」
 素早く魔物とクレオの間に身体を滑り込ませたネーネは、勢いよく魔物の身体に手を差し込んだ――かと思うと、魔物をぐるりとひっくり返す。
 魔物が体勢を立て直す前に、クレオの首根っこをひっつかんだネーネは、一瞬にしてエルのところまで後退した。
 ぽいっとその場にクレオを放り出し、エルの方に目を向ける。
「エル様は動いちゃだめよ……」
「あい、エル、動かない」
「あとは、若様達にお任せというわけにもいかないから、私も行ってくるわね……!」
 そして再びひゅんっと跳躍。
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